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【日常会話】今日の表現– 「In denial」

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意味

英語のネイティブスピーカーが日常会話でよく使う表現のひとつに「in denial」があります。今日は、この表現を会話例から読み解きます。

英語の 「in denial」 は、何かつらいことや都合の悪い現実を認めようとしない状態を表す表現です。

日本語では、

  • 「現実を受け入れようとしない」
  • 「認めたくない{認めようとしていない}」
  • 「現実逃避している」
  • 「事実を否定している」

などと訳されます。

単に「否定している」というよりも、「心のどこかでは分かっているのに、受け入れたくなくて認めない」というニュアンスがあります。

基本パターン

  • be in denial
  • be in denial about …
  • be still in denial
  • be living in denial

例文

  • Tom’s in denial.(トムは現実を受け入れられてないんだよ。)
  • He’s in denial about his drinking problem.(彼は自分の飲酒問題を認めようとしていない。)
  • She’s still in denial about the breakup.(彼女はまだ別れたという現実を受け入れられていない。)
  • Am I okay after losing my job? Honestly, I think I’ve been living in denial. I just kept acting as if nothing had happened.(仕事を失って大丈夫かって?正直、ずっと現実逃避していたんだと思う。何事もなかったかのように振る舞っていたから。)

以下では、会話例をもとに、ネイティブがどんな場面でこの表現を使うのかをご紹介します。会話例には、ご参考までに和訳を添えます。

会話例と解説

Conversation 1: Talking About a Broken Laptop
Context: Two college students are studying, and one is trying to revive a completely dead computer.
Leo: Is your laptop screen still completely black?
Maya: Yeah, but I think it just needs to cool down. If I leave it unplugged for an hour, it’ll definitely turn back on.
Leo: Maya, you spilled a whole cup of coffee on it, and it hissed. It’s fried.
Maya: No, it’s fine! It just needs a little rest.
Leo: You’re in denial. It’s time to accept it and head to the campus tech support.

会話1:壊れたノートパソコンについて
状況:大学生二人が勉強していて、一人が完全に動かなくなったパソコンを何とか復活させようとしている。
レオ:ノートパソコンの画面、まだ真っ黒のまま?
マヤ:うん。でも、たぶん熱を冷ませば大丈夫だと思うの。1時間くらい電源を抜いておけば、絶対また起動するよ。
レオ:マヤ、コーヒーを一杯まるごとこぼして、「シューッ」って音までしてたんだよ。もう完全に壊れてる。
マヤ:そんなことないよ! ちょっと休ませればいいだけ。
レオ:現実を受け入れようとしてないんだよ。もう諦めて、大学の IT サポートに持って行く時だよ。

テーマ:物理的に壊れているのに認めたくない

この場面では、コーヒーをぶちまけて完全に沈黙したラップトップを、Maya が「休ませれば直る」と信じ込もうとしています。

Leo は「いや、それはもう無理だよ」と言いたいわけですが、単に “You’re wrong” と言うよりも、「in denial」 を使うことで、

  • 「壊れているのは明らか」
  • 「でも君はそれを認めたくないだけ」

という心理的なズレをやわらかく指摘しています。

ポイント

現実は明白なのに、本人はそれを認めたくなくて「まだ直るはず」と思い込んでいる。典型的な例。

Conversation 2. Post-Breakup Realities
Context: Two friends are talking about a mutual friend who just got broken up with.
Sam: Have you talked to Jake since the breakup?
Chloe: Yeah, he called me last night. He’s convinced that Sarah just needs a few days of space and then they’ll get back together.
Sam: Wow, he is seriously in denial. She already packed up all her stuff and moved out of the apartment.
Chloe: I know. I didn’t have the heart to tell him, but he’s going to have to face reality sooner or later.

会話2:別れた後の現実
状況:二人の友人が、恋人に振られたばかりの共通の友人について話している。
サム:ジェイクとは別れてから話した?
クロウイー:うん。昨夜電話してきたよ。サラは少し時間が欲しいだけで、数日したらまたやり直せるって本気で信じてるの。
サム:うわあ、完全に現実逃避してるね。彼女、もう荷物を全部まとめてアパートを出て行ったのに。
クロウイー:そうなんだよね。かわいそうで言えなかったけど、遅かれ早かれ現実と向き合わなきゃいけないよね。

テーマ:感情的ショックで現実を受け入れられない

失恋した Jake が「数日したら戻ってくる」と信じている場面。 しかし実際には元恋人は荷物をまとめて完全に出て行っている。

ここでの 「in denial」 は、「別れたという事実を受け入れられていない」「心が追いついていない」 という、非常に人間的な心理状態を表します。

ポイント

恋愛・別れの文脈では頻出。相手を責めるというより「まだショック状態なんだね」というニュアンス。

Conversation 3: Ignoring Signs of Aging (A Pet)
Context: A couple is watching their old dog try to jump onto the couch.
Dan: Look at Buster, he’s really struggling with the stairs lately. I think we need to buy him a little ramp for the bed.
Elena: Oh, he’s just having an off day. He’s still a puppy at heart! He can jump fine.
Dan: Elena, he’s twelve years old and he whimpered the last time he tried.
Elena: He did not! He was just yawning.
Dan: You’re in denial about his age, sweetie. It’s okay for him to slow down.

会話3:老いの兆候を認めない(ペット)
状況:年老いた愛犬がソファに飛び乗ろうとする様子を夫婦が見ている。
ダン:バスターを見てよ。最近、階段を上るのがかなり大変そうだ。ベッド用に小さなスロープを買ってあげた方がいいと思う。
エレナ:ああ、今日はたまたま調子が悪いだけよ。気持ちはまだ子犬なんだから! ちゃんと飛び乗れるわ。
ダン:エレナ、あいつはもう12歳なんだ。それに前に飛び乗ろうとしたとき、痛そうにクンクン鳴いてたじゃないか。
エレナ:鳴いてなんかないわよ! あくびしてただけ。
ダン:君はあの子の年齢について現実を受け入れようとしてないんだよ、ハニー。ゆっくりになるのは悪いことじゃないんだから。

テーマ:愛情ゆえの否認

ここでは Elena が、老犬 Buster の衰えを「気のせい」と言い張っています。 Dan は「年齢を受け入れよう」と優しく指摘するために 「in denial」 を使っています。

ポイント

ペット・家族・大切な存在に関する話題では、 「愛情が強いほど現実を見たくない」 というニュアンスが強く出る。

Conversation 4: Career and Job Satisfaction
Context: Two coworkers are chatting during a lunch break about a company restructure.
Ryan: Did you see the memo? Our department’s budget is getting cut by 40% next quarter.
Sara: I’m sure it won’t affect our day-to-day work. Management promised there wouldn’t be any layoffs.
Ryan: Sara, they always say that right before they downsize. You’re living in denial if you think our project isn’t getting canceled.
Sara: I guess I just don’t want to start updating my resume again. It’s exhausting.

会話4:キャリアと仕事の満足度
状況:二人の同僚が昼休みに会社の組織再編について話している。
ライアン:通達を見た? 来期、うちの部署の予算が40%削減されるんだって。
サラ:きっと日常業務には影響ないよ。経営陣も人員削減はしないって約束してたし。
ライアン:サラ、彼らって縮小する直前にはいつもそう言うんだよ。うちのプロジェクトが中止にならないと思ってるなら、現実を見てないよ
サラ:また履歴書を更新し始めるのが嫌なんだよ。あれって本当に疲れるから。

テーマ:不安を避けるための否認

Sara は「きっと影響ない」と言い張っていますが、状況的にはかなり厳しい。 ここでの 「in denial」 は、「不安すぎて現実を直視したくない」 という心理を指摘する言い方です。

ポイント

職場・キャリアの文脈では、ストレスや不安を避けるための否認として使われる。

まとめ

in denial」は、「つらい事実や認めたくない現実を受け入れようとしない状態」を表す非常に自然な英語表現です。

単なる「否定」ではなく、「認めたくない気持ちから、現実を受け入れられていない」という心理状態を表すところが、この表現のポイントです。

失恋、病気、老い、依存症、失敗、壊れた物など、さまざまな場面でネイティブがよく使います。この表現を使うときには、いくつか共通点があります。

  • 現実は客観的に明らか(壊れたPC、別れ、老化、リストラなど)
  • 本人だけが「まだ大丈夫」と思い込んでいる
  • 心理的な防衛反応(defense mechanism)としての否認
  • だれかを責めるというより、優しく現実を指摘するトーン

つまり、当事者の感情を理解しつつ、そっと現実に引き戻すための表現です。

自分自身の心の状態を指して、自分に言い聞かせるようにこの表現を使うこともあります。

ちなみに、心理学では、denial(否認) はしばしば defense mechanism(防衛機制、心理的な防衛反応) の一つと考えられています。つらい現実にすぐには向き合えないとき、人は無意識のうちにその事実を認めることを避け、自分の心を守ろうとすることがありますね。

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