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英語の発音:上達のポイント

英会話
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英語をしゃべれるようになりたいんだけど、発音がネックだなあ。発音は、とりあえずほおっておいて、英会話表現とかをたくさん覚えたら、しゃべれるかなあ?そもそも完璧なネイティブのような発音なんて、無理だしなあ。でも、もし発音を学習するとしたら、どうやってやればいい?

よぴくん
よぴくん

この記事はこのような疑問に応えます。

なぜ発音?

英語をしゃべろうと思ったら、最低限の発音は学習した方が良いでしょう。その理由の一つは、誤解される可能性があるということです。単純な例ですが、John(発音記号で書くと [dʒɑn])という男の人の話をしているつもりなのに、聞いているアメリカ人は女性の Joan( [dʒóun])という人の話だと思って聞いているかもしれません。その理由は、日本語の「オ」が「John」に含まれる母音 [ɑ] よりも「Joan」に含まれる母音に近いように聞こえるということです。「John」の母音は「ア」と「オ」を混ぜたような音だと言われるのですが、さらに重要なことは、あくびをするときのようにのどの奥のほうを開けて出す音だということです。一方で、「Joan」の母音はもう少し前の方で出す音です。日本語で「ジョン」というときの「オ」は喉の奥よりも少し前の方で作る母音ですので、「Joan」のようにアメリカ人には聞こえてしまうのです

また、誤解されるだけではなく、恥ずかしい思いをするかもしれません。場合によっては、話し相手や周りの人がニヤニヤしたりクスクス笑いをしたりするかもしれません。

以前、英語がある程度できる若い人が、私のデスクに来て英語で、「May I shit here?」と質問しました。もちろん、そこにいた同僚のアメリカ人も私も、本当は、この人は「May I sit here?」と言ったつもりだったということは即座に分かりましたが、「Go ahead if you want to」と冗談で返答しました。いずれにせよ、避けたい状況ですね。

こういったことは「sh」と「s」の区別以外にも起こりうることです。よくあげられるのは「r」と「l」の区別です。

例えば、「grow」(成長する)と「glow」(光を発する)の「r」と「l」がきちんと発音できていないと、しゃべっている人は「grow」「成長する」と言っているつもりなのに、聞いている人は「放射能のせいで光を発する」みたいなことをイメージするかもしれません。

次の例は実話ですが、ある英・日ネイティブの友人は、日本の航空会社の国際線に乗っているときに機長が機内放送で「We hope you enjoy your fright」と言ったのを聞きました。本当は「flight」(空の旅)と言ったつもりでしょうが、「r」と「l」の区別がきちんとできておらず「fright」(危険に対する恐怖)といったように聞こえたのです。

発音を学習するほうが良いもう一つの理由は、自分の出す音が英語の音として正しくなってくると、英語を聞き取ることも、上手になるということす。

さらなる理由は、英語がしゃべりやすくなるということです。本来の英語の発音を身に着けると、英語をなめらかにしゃべることができます。これは当然のことです。日本語が母国語の人は本来の日本語の発音を自然にできるからスラスラと日本語をしゃべることができます。仮に、例えば英語なまりの発音で日本語をしゃべったら、どうなるでしょうか?聞いたことがありますよね?外国の方がしゃべりにくそうに不自然な日本語を話しておられるのを。

基本的な発音学習

最低限の発音とは、どんなレベルでしょうか?それは、英語ネイティブの人には明白に2つの異なった音であるのに日本人の耳には同じように聞こえる音をきちんと区別できる発音です。その例のいくつかは、既に上で見ました。

発音は、完璧である必要はありません。しかし、聞き手に混乱をきたしかねないものは、判別のつく音を出すことができるか確認して、出来なければ練習して修正することが賢明でしょう。また、この記事ではアメリカ英語の発音に焦点を当てていますが、実際に英語でコミュニケーションをするためには、イギリス英語でも、オーストラリア英語でも、その他の類の英語でも構いません。ただ、自分のしゃべる英語は、どれか一つの種類の英語に統一するほうが良いでしょう。

英語を学習する日本人が遭遇する問題として、例えば、発音記号で書くと [ʃ] / [s] や、[r] / [l]などの区別を付けられないということが、よく指摘されます。その他の混同しやすい音は、[v] / [b][s] / [θ][ʌ] / [æ][ʌ] / [ɑ][iː] / [i][uː] / [u] などです。このへんを学習すれば、基本的な発音に関しては大丈夫でしょう。

それでは、これらを含め基本的な発音を少し詳しく見ていきましょう。本来英語の音はカタカナ表記では正確に表せませんが、必要に応じて少しカタカナも使います。また、それぞれの音のサンプルとして挙げる一つ目の単語には、その発音の音声を聞くことができるBritannica Dictionary のリンクを埋め込みます。

[ʃ] SH / [s] S 「シ」 / 「ス」

日本語を母国語として話す人は、「サシスセソ」が言えます。この5つの音のうち「シ」だけが「[ʃ] SH」の子音を含み、他の4つは「[s]S」の子音です。少し練習すれば、「SHE」(シー)と「SEE」(スィー)の区別は付けられるようになります。

SHE [ʃíː](彼女は)/ SEE [síː](見る)

SHEET [ʃíːt](シーツ)/ SEAT [síːt](座席)

SHIT [ʃít](くそ)/ SIT [sít](座る)

[r] / [l]

[r] は舌先を上に曲げて、舌全体を少し後ろに引いて緊張させます。唇は丸めて少し前に突き出すように左右両端を緊張させて発音します。[r] が単語の最初にあるときは特に小さく丸めて前に突き出します。舌先が口の天井に当たらないように注意します(当たると [l] だと思われかねないです)。一度このやり方で「RIGHT」と言ってみてください。

[l] は、舌先を上の前歯の裏側に置いて舌の両側から息を出して発音します。

RIGHT [ráit](右、正しい)/ LIGHT [láit](光、明るい)

PRAY [préi](祈る)/ PLAY [pléi](遊ぶ)

RICE [ráis](コメ)/ LICE [láis](シラミ[複数形])

語尾(及び最終音節の後ろ側)の「Lは少し音質が異なります。例えば「FULL」、「POOL」、「MILK」、「LITTLE」(2つ目)の「L」です。発音の仕方は、舌先の位置は既に見たように上の前歯の裏側(内側)に置きますが、それに加えて、舌の後部を上げます。この図を見てください。

語尾(及び最終音節の後ろ側)の「L

それ以外の「L」は

なお、[r] に関しては、少し変わった発音がありますね。「TR」と「DR」に含まれる発音です。これらを発音するコツは何でしょうか。

  • 1つのポイントは、「TR」と「DR」に含まれる「T」と「D」は、「CH[tʃ] と「J[dʒ] のような音になるということです。
  • 2つ目ポイントは、「T」と「R」の間、「D」と「R」の間、に母音はないということです。
  • 3つ目のポイントは、「CH」あるいは「J」のような音を出した直後に舌先が口の天井すれすれに後ろへ動き、「R」の形になっていくということです。
  • 4つ目のポイントは、既に見たように「R」の音を出すために唇は少し丸めて前に突き出すように左右両端を緊張させて発音するということです。

いくつか発音してみましょう。

TREE, TRAIN, DRY, DREAM

[v] / [b]

[v] は下唇が上の前歯に触れた状態で発音します。一度このやり方で「VERY」と言ってみましょう。

VERY [véri](非常に)/ BURY [béri] (埋める)

TV [tiːviː](テレビ)/ TB [tiːbiː] (結核)

VOW [vau](誓う)/ BOW [bau](お辞儀する)

VAN [vǽn](ワゴン車)/ BAN [bǽn](禁止)

[f] / [h]

[h] は日本語の「ハヒフヘホ」をいうときと同じような口の形で問題ありません。

[f] は上の [v] と同じ口の形で発音します。つまり、下唇が上の前歯に触れた状態ですね。この口の形で「FOUR」と言ってみてください。

仮に、この単語を [f] ではなく [h] で発音すると、別の単語のように聞こえてしまいますが、その単語は感情を害するような(不快感を抱かせる)単語です。気を付けましょう。

FOUR [fɔr](四)/ WHORE [hɔr](売春婦、ふしだらな人)

[θ] th / [s] s

[θ] は、舌先(ほんの少しだけ)を上下の前歯の間に置いて、息は上の歯と舌の隙間から出して、発音します。一度このやり方で「THINK」と言ってみてください。

THINK [θíŋk](考える)/ SINK [síŋk](沈む)

THANK [θǽŋk](感謝する)/ SANK [sǽŋk](沈んだ)

THICK [θik](厚い)/ SICK [sik](病気の)

[θ] の口の形で声帯が振動すると(声を出すと) [ð] の音になります。例えば「THAT」などに含まれる音ですね。

[æ] / [ʌ]

[æ]は「ア」と「エ」を混ぜたような音ですが、もっと詳しく言うと次のようになります。「ア」の口の形をつくってから、あごを大きく開け声道を広げ、唇も左右と下に広げて、やや長い目に「ア」と「エ」を同時に言うつもりで声を出すと、[æ] の発音になります。一度、この発音方法で、「CAT」と言ってみてください。

[ʌ] は、口をあまり開けずに、「ア」と言います。よく分からなければ、日本語の「ア」のような音だと考えて差し支えありません。

CAT [kǽt] (ねこ)/ CUT [kʌ́t] (切る)

HAT [hǽt](帽子)/ HUT [hʌ́t](小屋)

LACK [lǽk](欠乏、不足)/ LUCK [lʌ́k](幸運)

[ɑ] / [ʌ]

[ɑ] は、上で見たように、日本語の「ア」と同じではありません。[ɑ] の音の出し方は、あくびをするときのようにあごを大きく開け、声道を広げてのどの奥のほうから少し長い目に「ア」と言うのがコツです。あごを開けるというのがイメージしにくければ、ゆで卵をかじらずにそのまま口に入れるくらい広げると考えてください。日本語の「ア」より奥で音が作られるので、「オ」と「ア」の中間のように聞こえます。このやり方で「JOHN」、「HOT」、「OH, MY GOD」と言ってみてください。

(この[ɑ]はアメリカ発音。 [ɑ]と発音しながら唇を丸めるとイギリス発音の[ɔ]になります。)

HOT [hɑt](熱い、暑い)/ HUT [hʌt](小屋)

LOCK [lɑk](ロック、錠)/ LUCK [lʌk](運)

NOT [nɑt](否定を示す単語)/ NUT [nʌt](木の実、ナッツ)

[iː] / [i]

[iː] は唇を左右に引っ張ってはっきりと「イー」と言えばいいです。

[i] は、「エ」と「イ」を混ぜたような音です。「エ」をいうときの口の形で「イ」と言うとだいたいこの音になります。

[iː] / [i] は長さが違うだけではありません。音の質自体が違います。

SHEET [ʃíːt](シーツ) / SHIT [ʃít](くそ)

STEAL [stíːl](盗む) / STILL [stíl](じっとした)

EEL [íːl] (うなぎ)/ ILL [íl](病気で)

REACH [ríːtʃ](届く、達する) / RICH [rítʃ](裕福な)

[uː] / [u]

[uː] は、唇を小さく丸めて前に突き出しながら長めに「ウー」と言えばいいです。 はっきりとした「ウー」です。

[u] は「オ」と「ウ」の中間のように聞こえます。日本語の「ウ」よりもあごを開けて、唇を少しだけ前に突き出して、のどの奥の方から、「オ」と「ウ」を同時に言うつもりで発音します。唇の開き具合は [uː] よりも大きく、また唇を前に突き出すといっても、[uː] と比べると少しだけです。

[uː] / [u] は長さが違うだけではありません。音質自体が違いますね。

SUIT [súːt](スーツ) / SOOT [sút] (すす、煤煙)

FOOL [fúːl](ばか者) / FULL [fúl](いっぱいの)

ちなみに、[w] の音が [u] の直前にあるときは、発音がしにくいと感じる人もいるかもしれません。例えば、次のような単語です。

WOMAN [wúmən], WOLF [wúlf], WOOL [wúl], WOOD [wud]

しかし、既に見た [u] の発音の仕方が身についていれば、[w] の音の出し方だけを学べば、こういった単語が簡単に発音できます。ですので、ここで [w] の発音の仕方を確認しましょう。[w] の音は、唇を丸くすぼめて前に突き出すというのがコツです。このやり方で、「WOMAN」というのであれば、まず、唇を丸くすぼめて前に突き出して声を出し始め、すぐに、突き出した唇を戻しつつ [u] の音を出すために、あごを開けて、のどの奥の方から、「オ」と「ウ」を同時に言うつもりで発音します。唇の開き具合は [w] の時よりも大きくなります。 [w] [u] もきちんと発音できれば、「WOMAN」は「ウーマン」では、むしろ「ウオマン」のように聞こえると思います。一度「WOMAN」と言ってみてください。

この [w] の感覚を覚え込むためにもう一つだけ別の単語を発音しましょう。SWIMMING は日本語では「スイミング」のように言いますが、英語では「S」と「I」の間に [w] の音が入ります。つまり、[s] の直後に唇を丸くすぼめて前に突き出すという動きが入り、そこから [i] (「エ」と「イ」を混ぜたような音)に移行します。

SWIMMING」と言ってみてください。

いかがでしょうか。

[ɑːr] / [əːr]

[ɑːr] は、まず、口を大きく開けて(指が縦に2本入るくらい)喉の奥の方から「アー」と言い始めます。そのあと続けて、唇を少し前に突き出してアヒルの口のような形にし、舌をそのまま後ろに引いて舌後部をのどに近づけます。基本的には、これで [ɑːr] の音が作れます。細かく言うと、舌の後部は少し上がり、舌後部左右の側面が上の奥歯に触る感じになり、舌全体及び唇の左右両端が緊張します。舌先は、ほんの少しだけ浮きます

[əːr] は、上の [ɑːr] の後半部分だけをする感じです。つまり、唇を少し前に突き出してアヒルの口のような形にし、舌をそのまま後ろに引いて舌後部をのどに近づけて発音します。細かく言うと、舌の後部は少し上がり、舌後部左右の側面が上の奥歯に触る感じになり、舌全体及び唇の左右両端が緊張します。舌先は、ほんの少しだけ浮きます

HEART [hɑːrt](こころ、心臓)/ HURT [hə́ːrt](苦痛)

CART [kɑːrt](カート、手押し車) / CURT [kə́ːrt](言葉が短い、素っ気ない)

[ŋ] / [n] について

この区別は、基本的な発音に含めていません。しかし、きちんと区別できるに越したことはありません。また、正しく発音できた方が、英語がしゃべりやすくなるのは確実です。

[ŋ] は舌が口の天井に付きませんが、[n] は舌が口の天井に付きます。

sing [siŋ] in the choir (聖歌隊で歌う) / sin [sin] in the eyes of God (神の目には罪)

[ŋ] は意識をせずに発音できると思いますが、[n] は英語の発音になれていなければ、意識して舌を口の天井に付ける練習をしましょう。そのうち慣れてきて無意識にできるようになります。では、[n] の音を含む文をいくつか言ってみましょう。

HE WAS BORN IN ROME.

HE WAS BACK IN HIS ROOM.

CAN YOU HELP ME?

HI, HENRY.

英語の発音をカタカナで正確に表記するのは不可能ですが、参考のために当該部分を書いてみます。

BORN IN ROME ボー・ニン・ヌロウム

BACK IN HIS ROOM バアー・キン・ニズ・ルーム

CAN YOU キャン・ニュー

HENRY ヘン・ヌリー

英語の本来の音で発音するほうが、上の例文などを言いやすいとお気づきになるでしょう。

[tr] / [tl]、[dr] / [dl]、[nr] / [nl] について

この区別も、基本的な発音に含めていませんが、きちんと区別できるほうが、聞きやすい英語をしゃべることにつながりますし、その方が、英語がしゃべりやすくもなります。

例えば、「completely」や「hardly」を「*completry」や「*hardry」であるかのように発音してしまっている人がいます。アステリスクを付けた単語は英語に存在しないので誤解を生むことはあまりないかもしれませんが、ネイティブスピーカーにとっては聞きづらい英語だと感じられていることでしょう。

[tl]、[dl]、[nl] をうまく発音するコツ

[tl][dl][nl] という音の組み合わせが含まれる単語の例をいくつか書きます。

[tl]LITTLE, TURTLE, COMPLETELY, SHORTLY

[dl]CUDDLY, BADLY, MADLY

[nl]TUNNEL, THINLY, ONLY

英語には、語尾が「LY」の副詞がたくさんありますし、ここで取り上げている音の組み合わせがいかに多くの英単語に含まれるかが、お分かりになると思います。

それでは、[tl] の組み合わせの発音の仕方を考えましょう。下の図を見てください。 [t] は、基本的に、まず舌の青い線で囲った部分を口の天井に付けて息が口(と鼻)から漏れないようにして、続いて舌を口の天井から放すときの破裂音で発音します。[l] は舌先を上の歯の裏側につけて、息を舌の両側から出して発音します。[t] [l] の組み合わせでは、この2つの音の間に母音がありません。しかし、[t] を発音するときに舌を口の天井から全部放して発音すると、そのすぐ後にある [l] の前に何らかの母音があるかのような音が出てしまいます。これを防ぐ方法は次の通りです。下の図の赤い線で囲った部分、つまり舌先、を放さずに、他の部分だけを口の天井から放して [t] を発音すると、その瞬間に [l] を発音する舌の位置(口の形)ができます。このやりかたで、「LITTLE」と言ってみましょう。ついでに「COMPLETELY」も言いましょう。

[dl] [nl] という組み合わせも、舌の動き(口の形)は [tl] とほぼ同じです。

発音練習のポイント

A-日本語の3倍の息の量

これまで見てきた口の形や舌の動きを実際に試して、自分で音を出してみましょう。その際、日本語の3倍くらいの息の量を使うつもりで発音しましょう。なぜかというと、息の張り(勢い)がないと本来の英語の音が出にくいからです。腹式呼吸でしゃべるという説明をする人もいます。息の量とか張りとか腹式呼吸とかが分かりにくければ、とにかく大きな声で発音練習してください。

1つのやりかたは、6メートルくらい離れたところにいる人に話すつもりで、英語をしゃべる練習をするということです。

ところで、英語の発音に必要な息の使い方などについては、『なんで英語やるの?』という本は大変有益だと思います。私も学生時代に読んで大いに得るものがありました。何十年も前の著作ですが、今でも読む価値があるでしょう。

B-反復

反復に使う教材は、きちんとした(標準的な)英語の音源であれは、何でもいいと思います。例えば、ネット上にあるpodcastなどを検索して録音された音声を探すのもいいでしょう。少しゆっくり目の音源を使いたい場合は、VOA NewsLearning English というサイトに学習者向けのゆっくりした読み上げとそのスクリプトが提供されています。

最初は、1フレーズずつポーズをして反復するといいと思います。慣れてきたら、1文(センテンス)ずつ反復しましょう。既に見たように、息の量を日本語の3倍使うつもりでやります。

反復は、可能な限り音源をまねましょう。音源と同じ音を出す訓練です。そして、時々自分の声を録音して、どんな風にしゃべっているのかを確認すると、さらに良いでしょう。同じ音源を何回も使って練習します。

C-シャドーイング

反復の次は、シャドーイング(shadowing)です。教材は何でもいいでしょう。反復で使った教材をシャドーイングしてもいいですね。また、同じ教材を何回使ってもいいです。

やり方は、息の量は3倍使うつもりでやりましょう。しっかりとした息の量が英語の音を出しやすくしますし、小さな声でやっていても正しい英語の発音・イントネーション(リズムと言う人もいます)が身につきません。

息をたくさん使いながら、音源をまねます(反復と同じです)。つまり自分のしゃべり方が音源と同じしゃべり方になるように努力します。そうすれば、個々の英語の音の出し方とイントネーションがじょうずになります。

イントネーションに関して、少なくとも2つの大切な面があります。1つは、日本語と英語の違いです。日本語は、比較的抑揚が少ないしゃべり方をする言語です。あまり強弱が無いということです。モノトーンと言う人もいます。日本語と比べると、英語は、強弱の変化が目立ちます。例えば、「彼の事務所は、73号線のスポーツジムの向かい側にあります」という日本語文をしゃべってください。次に、英語で「His office is across from a gym on Route 73」と言ってみましょう。強弱の「強」の部分を太字で表記すると、この英文は「His office is across from a gym on Route 73」のようになるでしょうか。一方、日本文は太字で表記するほど強弱の差があるとは思えないと感じませんか。このように、英語は、日本語とは異なり、比較的はっきりした強弱を繰り返して話す言語なのです。

2つ目の側面は、イントネーションによって、意味の違いが生じるということです。例えば、パーティーの参加者の話をしているときに「He’s not coming」という発言をする場合、例えば次の3通りのしゃべり方が可能だと考えられます。

  • He’s not coming.」彼は来ないという意味です。
  • He’s not coming.」彼は来ないが、誰かほかの人(奥さん等)は来るという意味かもしれません。
  • He’s not coming.」彼は本当に来ないのだろうか、いや、もしかすると来るのではないだろうか、というようなあいまいな状況を払しょくするかように、「彼は来ないって言っているだろう!」と言いたげな発言かもしれません。

また、英語の単語には、イントネーション次第では誤解されかねないものもあります。例えば、アメリカ英語では「can」と「can’t」が似たような発音ですので、はっきりと区別がつくように気を付けましょう。下の2つの文を見てください。

  • I can read French.
  • I can’t read French.

ポイントは、「can’t」の場合は少し強く、そして長い目に言うということですね。

いずれにせよ、シャドーイングは大変有益です。ちなみに、シャドーイングに慣れてきたら、録音された教材のみならず、ライブ・ストリーミングの英語をシャドーイングしてみましょう。例えばラジオやテレビのライブのものです。

D-音読

音読練習が効果を上げるためには、必要な前提条件があります。それは、既に見てきた英語の個々の発音の仕方を念頭に置いて、反復やシャドーイングを充分にやっているということです。つまりきちんとした発音やイントネーションが分かっている状態で音読練習をすると大変有効なのですが、そうでなければ、かえって変な発音・イントネーションが身についてしまいかねません。これは避けたいですね。

さて、音読の仕方ですが、これに関しても、息をたくさん使ってください。そして、ゆっくりはっきりと音読しましょう。そうすると、自分の発音やイントネーションの問題点(英語として不自然な面)が浮き彫りになり、改善につながります。また、個々の英語の音を出すのに必要な筋肉の使い方を体に覚え込ませることができます。

話はそれますが、発音練習のときのみならず実際に英語をしゃべるときも、ゆっくりとはっきりとしゃべることを心がけましょう。速くしゃべる必要が無い時は、ゆっくり、はっきりと、そしてたくさん息を使ってしゃべりましょう。その方が、発音やイントネーションが良くなるのみならず、聞いている人が理解しやすくなりコミュニケーションがスムーズになります。

E-辞書の活用

最後に書いていますが、これが一番基本的なことかもしれません。発音があやふやな場合は、面倒くさくても辞書で発音記号を見て正確な発音を確認しましょう。単語の正確な発音を一つ一つ学ぶことで、きれいな英語の発音を身に着けることができます。また、正確な発音を学んでいるうちに、英単語の発音のパターンが分かってきて、いちいち辞書で調べなくても発音の仕方が分かるようになります。

既に活用してきましたが、発音を聞かせてくれる辞書を利用するのも賢明です。

単語を発音してくれるオンラインの辞書は、既に紹介した Britannica Dictionary(米国発音のみ)以外にも、Longman の辞書(英国発音と米国発音の両方)やThe Free Dictionary(英国発音と米国発音の両方)、Oxford Learner’s Dictionary(英国発音と米国発音の両方)などいくつかあります。もちろん、電子辞書にも音源付きのものもありますね。これらを使って正しい発音を聞いて、発音練習をしましょう。

F-発音教材の活用

最後に、英語の発音学習に特化した教材を使うということも有益です。ネット検索してどんな教材があるか調べてみましょう。発音教室や講座もあります。

なお、教材を一つだけ使って英語の個々の音を全部きちんと練習して学習したいけど、どの教材が一番いいのかわからないなあ、と思ったら、お勧めなのは『英語の発音が正しくなる本』です。

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