NATO Phonetic Alphabet

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軍や警察やFBIその他の法執行機関が登場するアメリカのドラマや映画を見ていると、「Bravo Yankee Echo」とか、「Seven two four Tango Juliet Alpha」のようなセリフが聞こえてくることがあります。何を言っているのだろうと思ったことがありませんか?『Whiskey Tango Foxtrot』(邦題:アメリカン・レポーター)という題名の映画もありますね。そのまま普通の英語として意味を理解しようとしても、何のことか分かりませんね。

Yoshi
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説明します。

アルファベットを単語で知らせる

あれは、スペルを伝えるときなど、聞いている人がアルファベットを聞き誤らないように、一つ一つの文字に単語を当てはめているのです。それぞれの単語の最初の文字が、伝えたい文字なのです。

つまり「Bravo-Yankee-Echo」は「Bye」ということで、「Seven two four Tango Juliet Alpha」は「724 TJA」です。

とにかく聞き誤らないようにするだけなら、「TJA」は例えば「Tokyo Japan America」でも構わないわけですが、ドラマや映画では、たいていの場合、NATO(北大西洋条約機構)で使われているアルファベット単語対照表に基づいています。これは「NATO Phonetic Alphabet」と呼ばれ、アメリカのみならずイギリスの軍や警察などでも使われています。

NATO Phonetic Alphabet

こちらです。

セリフの例と解説

冒頭にあげた2つのセリフは、『NCIS』というアメリカのテレビドラマのシーズンの第話に出てきます。第話は、主人公であるNCIS(海軍犯罪捜査局)のチームがアリという名のイスラエル人の男を捕まえようとする話です。

1つ目のセリフは、チームリーダーのギブスが建物から出てはいけないと指示を出した後のシーンで、チームの一員アビーが同じ建物内にある別の部屋(自分がいつも仕事をしている部屋)に行くときに言うセリフです。

ABBY: Can I go back to my lab? I’m flipping out here with nothing to do.

GIBBS: Okay, but don’t leave —

ABBY: Don’t leave the building. I know. Bravo Yankee Echo.

自分の部屋に行くときに「Bye」と言っているのですね。アビーは単に「Bye」と言うだけであり、特にスペルを正確に伝える必要は無いのですが、実はこの場面の直前にギブスがNATO Phonetic Alphabetを使うように指示したので、アビーは少しユーモアを入れてわざわざ「Bravo Yankee Echo」と言っています。

2つ目は、標的アリの車のナンバーが判明したときに、チームの一員マギーがギブスに電話をかけて、そのことを伝える場面でのセリフです。

(ギブスの電話に着信があります。)

GIBBS: Yeah. Gibbs.

MCGEE: We got Ari‘s….

GIBBS: Slow down, McGee. Take a breath…. Seven two four Tango Juliet Alpha. Got it.

マギーがギブスに電話でアリのナンバーを言った後、ギブスが復唱しているのですね。アリのナンバーは「724TJA」だということです。

ちなみに、日本では車のナンバーに数字とひらがなを使いますが、数字とアルファベットを組み合わせたナンバーを使う国は、たくさんあります。

もう一つ例を見ましょう。同じく第2話に出て来るセリフです。アリが偽名を名乗りフランスのパスポートを使って移動しているということが分かったときに、ギブスがマギーに言うセリフです。

Gibbs: Hey, McGee. I’ve got a passport alert. Ari’s travelling with a French passport under an alias, Rene Saurel. Sierra Alpha Uniform Romeo Echo Lima.

ここでは、アリの偽名のスペル「Saurel」を正確に伝えるために、「Alpha Uniform Romeo Echo Lima」と言っています。

NATO Phonetic Alphabetに慣れれば、映画やドラマをさらによく分かるので、楽しみが増すと思います。

Whiskey Tango Foxtrot

最後に、『Whiskey Tango Foxtrot』は、2016年制作のアメリカの映画で、主演はティナ・フェイ(Tina Fey)です。上のNato Phonetic Alphabetに従って解読すると、この題名は「WTF」となります。

もうお分かりの人も多いかもしれませんね。「WTF」は「What the fuck!」というフレーズの略で、「何だこれ」「まじかよ」「なんてこった」のような意味です。このフレーズは「the F word」が含まれている俗語表現であり、かしこまった場面では使いません。

この映画は、デスクワークをしていた女性テレビ局員が戦地アフガニスタンの現地レポーターになって奮闘するというストーリーです。

ちなみに、原作は『The Taliban Shuffle: Strange Days in Afghanistan and Pakistan』という題名の回想録で、著者はアメリカ人ジャーナリストのキム・バーカー(Kim Barker)です。2001年のアフガニスタン戦争時に紛争地域を取材した人です。

応用例

NATO Phonetic Alphabetは軍や警察などが使っているのですが、日常会話でもスペルを正確に伝えたいときにも便利かもしれません。特に電話での会話では有益でしょう。アルファベットの文字は電話では聞き誤りやすいですから。

会話例です。

A: “Could you spell your name for me, please?”

B: “Certainly. My name’s Yoshi. That’s Y for Yankee, O for Oscar, S for Sierra, H for Hotel, and I for India. Yoshi.”

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