通訳訓練(8)数字の訳出 — Numbers

通訳・翻訳
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ようこそ「通訳訓練シリーズ」へ。今回ご紹介するのは数字の訳出訓練です。

目的・効果

私は同時通訳中に、発話者が大きな数字に言及して、それを素早く訳出ができず焦ったという苦い経験をしたことがあります。そのとき、数字の訳出は特別に訓練しないと咄嗟の反応ができないと思い知らされました。

数字は費用、価格、距離、時間、年齢、年代、数量など様々な使われ方をしますから、いつどの発話にでてくるかわかりません。どの分野の通訳の仕事においても、数字が出てくる可能性はあります。

数字を訳すことに慣れておくに越したことはありません。

ここでご紹介する訓練では、比較的小さい数字から始めて、次に何百万や何億というような大きな数字の訳に進み、最後に、和暦年代を訳す練習をしていきます。

この訳出訓練をすれば、発話にどんな数字が含まれていても、スムーズに訳出ができるようになります。

具体的な手順

数字を正確に再現する訓練(比較的小さい数)

まず、数字だけの即訳訓練です。教材には、整数だけでなく、少数や、分数も含めています。

下に音源があります。音声が聞こえたら瞬時に訳出しましょう。必要な場合はメモをとってください(通訳メモの説明はこちらです)。数字と数字の間には無音部分があります。できれば音源を途中で止めずに練習をしましょう。

音源(英語)

音源(日本語)

文字データはこちらにあります。

次に、比較的小さい数字を含む発話を通訳する練習をします。この練習のための教材は、何でも良いのですが、ここでは数字を含む文がたくさん含まれているアメリカの算数の問題を使っていきます。

下に音源があります。再生ボタンを押して、メモを取りながら聞いてください(通訳メモの説明はこちら)。可能な限り、即座に訳出しましょう。音源の発話と発話の間には無音部分がありますので、スムーズに訳出ができれば途中で音源を止めなくても練習を続けることができますが、必要な場合は止めてください。

音源(英語)

音源(日本語)

文字データはこちらにあります。

このような教材をお探しの場合は、「arithmetic problems」などと検索すれば、数字の訳出訓練に使えるアメリカの算数の問題などが見つかります。

大きな数字の訳出訓練

ここでは、1万以上、百兆の位までの数字の即訳練習をします。発話の中で、まれに「京」を含む数字も使われることがありますが、一般的な発話の中に使われる数字は、百兆の位以下の数字がほとんどだからです。

メモの取り方ですが、「thousand」「million」「billion」「trillion」はそれぞれ「K」「M」「B」「T」と書くのが一つの方法です。ちなみに、「thousand」を「T」とメモすると「trillion」と混同する可能性があります。

下は大きな数字を訳すコツです。特に下線部を頭に入れましょう。

「thousand」は「千」(2 thousand = 2千)

3桁で「thousand」は「十万」(200 thousand = 2十万)

「million」は「百万」(2 million = 2百万)

3桁で「million」は「億」(200 million = 2億)

「billion」は「10億」(2 billion = 20億)

3桁で「billion」は「千億」(200 billion = 2千億)

「trillion」は「兆」(2 trillion = 2兆)

3桁で「trillion」は「百兆」(200 trillion = 2百兆)

下の再生ボタンを押して、必要に応じてメモを取りながら聞いて、即座に訳出しましょう。発話と発話の間には無音部分があります。

音源(英語)

音源(日本語)

文字データはこちらです。

和暦の訳出訓練

ここでは、令和、平成、昭和、大正、明治の即訳練習をします。歴史に関する専門的な発話を除いて、通訳で頻度の高い和暦はこのあたりです。

まず下のコツを頭に入れましょう。「明治は67」という具合に覚えます。そうすると、例えば「明治19年」は「19+67=86」ですから「1886年」と換算できます。

和暦換算のコツ

明治 +(18)67

大正 +(19)11

昭和 +(19)25

平成 +(19)88

令和 +(20)18

平成12年が西暦2000年

少し練習をしてみます。

「昭和元年」は西暦何年でしょうか?

答は、「1926年」ですね。「昭和は25」で、「元年」は「1年」ですから、「1+25=26」となります。

それでは、下の再生ボタンを押して、即座に英語で訳出しましょう。必要に応じてメモを取りましょう。年代と年代の間に無音部分があります。

音源(日本語)

文字データはこちらです。

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★  いかがでしたか。こういった数字の訳出訓練は、最初はつらいですが、毎日あるいは二日に一回10~20分ずつくらい行うと、2~3週間くらいでスラスラと出来るようになると思います。

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★ 今回は、通訳訓練の8つ目、数字の訳出訓練をご紹介しました。

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★ 通訳に関心がある人にとって読む価値のある本を、こちらで ⇩ 紹介しています。

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