ようこそ「通訳訓練シリーズ」へ。今回ご紹介するのは順送り訳(頭ごなし訳)のスラッシュ・リスニング方式の訳です。音声を使って通訳練習をします。
順送り訳(頭ごなし訳)は英語の語順に沿って日本語に置き換えていく訳出方法ですが、順送り訳とスラッシュ・リーディング方式の訳についての詳しい瀬悦明はこちら及びこちらの記事をご覧ください。
スラッシュ・リスニング方式の訳
スラッシュ・リスニング方式の訳も、順送り訳練習です。だた、スラッシュ・リーディングでは視覚で原文の意味を得て訳出するのに対して、スラッシュ・リスニング方式の訳では、原文の音声を聞いて同様の訳出練習をします。
今回の通訳訓練で使う教材は、スラッシュ・リーディング方式の訳出練習でも使った、気候変動に関する2009年のコペンハーゲン会議でのオバマ大統領のスピーチ(出典:American Rhetoric)です。
教材の語彙
このスピーチの内容とその中に含まれる語彙は、スラッシュ・リーディング方式の訳出練習(1)と(2)を御覧になった方は、既にご存知だと思いますが、特に熟知しておきたい(つまり聞いて即座に訳語が浮かぶようにしておきたい)語彙を下に、リストアップします。
security:安全保障
emitter:排出国
negotiations:交渉
fossil fuel subsidies:化石燃料への補助金
clean energy economy:クリーンエネルギー経済
mitigation actions:排出緩和策
innovation:イノベーション
mitigate our emissions:排出を緩和する
global accord:国際的な協定
international agreement:国際合意
the least developed:後発開発途上国
fast-start funding:短期資金
common but differentiated responses:共通であるが差異のある対応
respective capabilities:それぞれの能力
international community:国際社会
fault lines:分断
訳出練習
教材のスピーチは、一段落ごとに音声ファイルに入れてあります。また、スラッシュを入れる代わりに、短い無音部分を入れていますが、必要に応じて一時停止(ポーズ)してください。参考訳例は、こちらにあります。またスラッシュを入れた原文はこちらにあります。
それでは、プレーヤーの開始ボタンを押してスピーチ音声を再生し、訳出練習をしましょう。
第1段落
第2段落
第3段落
第4段落
第5段落
第6段落
第7段落
第8段落
第9段落
第10段落
第11段落
第12段落
第13段落
第14段落
第15段落
第16段落
第17段落
このスピーチはこれで終わりです。余力があれば、もう一度、この教材を使って練習をしましょう。
実は、同じ教材を使って、何度か訳出練習をすることも、大変有効な通訳訓練です。がんばってください。
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★ 今回は、スラッシュ・リスニング方式の訳出練習をご紹介しました。
★ 次の通訳ブログ記事では、英日通訳練習のサイト・トランスレーション(サイトラ)について書いています。こちら ⇩ をご覧ください。
★ 英日通訳のコツや工夫は、こちら ⇩ でまとめています。
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★ 通訳に関心がある人にとって読む価値のある本を、こちらで ⇩ 紹介しています。