TOEFL iBT Writing Section: ライティング上達のポイント

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TOEFL iBTのためのライティング、どうすれば上達するんだろう?どんな対策が有効?どんな勉強方法がいいんだろう。コツはあるのかな?

以下は、このような疑問への回答です。

Yoshi
Yoshi

私は、数年前から非常勤講師としてTOEFL iBTの対策授業を担当しており、この授業に来た学生の中には、その後留学した人たちがいます。授業で使っているTOEFL iBTの対策方法を、授業に来る学生だけでなく、さらに多くの人と共有しようと思い、この記事を書いています。

Writing Section の内容と構成

まず、Writing Sectionで何が求められているのかを把握しましょう。Writing Sectionには、どのような作業が含まれているのか、どのように回答すれば、高得点につながるのかを理解して効率良くTOEFL iBT受験の準備をしましょう。Writing Sectionは、Question 1Question 2からなります。(Writing Section の2つの Questions の詳細については、こちらこちらに書いています。以下では、2つの Questions をざっと見てから Writing Section 全体の対策を考えます。)

Question 1integrated writing taskとかintegrated essay等とも呼ばれます)

大学一回生くらいのレベルの学術的な話題について、reading passageを3分くらい読んで(ア)、教授の講義を2分程度聞いて(イ)、これら2つに含まれる情報を組み合わせてレスポンス(エッセイと呼ぶ人もいます)を書く(ウ)という構成です。このレスポンスを書く時間は、20分与えられます。長さは150225 wordsが望ましいとされます。

(ア)reading passageには、何らかの主張(議論)が書かれていて、(イ)の講義はreading passageの主張(議論)に教授が反論する内容となっています。レスポンスで書くべきことは、教授が、どのようにreading passageの主張(議論)に対して反論をしているか、ということです。

Question 2independent writing taskとかindependent taskとかindependent essay等とも呼ばれます)

一般的な話題(教育、生活、人間関係、仕事などの分野)について意見を求める問題が出て、それに対応するレスポンス(エッセイとも呼ばれます)を書きます。たとえば、次のような類の問題がでます。

Do you agree or disagree with the following statement? “Sometimes it is better not to tell the truth.” Use specific reasons and examples to support your answer.

レスポンスを書くための持ち時間は30分です。長さは300 words以上が望ましいとされます。

レスポンスに含めるべき内容は、自分の意見及びその意見を裏付ける理由や議論です。

Writing Section の採点システム

高得点を得るためには、Writing Sectionがどうやって点数がつけられるのか知ることも重要です。

採点システムは、ETSのサイトで、次のように説明されています。

TOEFL iBTの採点は受験会場ではなく、ETSの集中採点ネットワークでなされ、Speaking SectionWriting Sectionでは、AI(人工知能)及びETS公式採点者の両方を組み合わせた採点システムが使用されます。(Reading SectionListening Sectionはコンピューターによる純粋な機械採点です)。これは、

  • 受験者の言語運用力をなるべく包括的かつ正確に採点に反映させるため
  • 対面式のテスト採点で起こり得る採点者の偏向による偏りを避けるため
  • 一貫性と採点の質の保持のため

だということです。

また、TOEFL iBTの広報やセミナー等を行っているCIEE Japan(国際教育交換協議会)のWeb Magazineには、次のような説明があります。

AIと人間の採点者の採点にはそれぞれ特徴があり、「[AI]では測れない部分、例えば言葉の有効的な使い方や、回答の内容の適切さ、アイディアの質、などを人間の採点者が見るようになっています。」

この違いを念頭に置いて対策をやっていきましょう。

でも、どのような基準に基づいて、採点されるのでしょうか。

Writing Section の採点基準

ETSVideo Libraryには、採点基準の説明を含むビデオがあります。説明のポイントは次のようにまとめられます。

まず、Question 1 (integrated writing question)では、採点者は主に3つのカテゴリに注目しています。

(1) Accurate development(正確な論の展開) — 講義の中から重要な情報をいかにうまく選び出して、それを、reading passageの中の適切な情報に結び付けて、レスポンスで提示することが出来るかということです。

(2) Organization(構成) — レスポンスが首尾一貫していて、最初から最後まで混乱することなく読んでいけるかということです。しっかりとした段落構成や、適切な転換語の使用が有効です。また、冗長表現や重複を避けることも大切です。

(3) Language use(言語運用) — これは主に、文の構造、適切な単語の選択、語彙、文法的な正しさや一貫性といったことです。ただ、完璧である必要はありません。

次に、Question 2 (independent writing question)に関しても、採点者は主に3つのカテゴリに注目しています。

(1) Development(論の展開) — 提示された問題のトピックにきちんと対応しているか、自分の意見・考えを、詳細な具体例や理由によって、しっかりとサポート(裏付けを)しているかということです。たくさんの分量を書いたとしても、自分の意見・考えをきちんとサポート出来ないような内容であったり、与えられたトピックに関係のない意見・考えを展開したりすると、得点は低いでしょう。

(2) Organization(構成) — レスポンスが首尾一貫していて、最初から最後まで混乱することなく読んでいけるかということです。しっかりとした段落構成や、適切な転換語の使用が有効です。また、自分の意見・考えをサポートする具体例や理由は、与えられたトピックに関連しているべきですし、冗長表現や重複を避けることも大切です。

(3) Language use(言語運用) — これは主に、文の構造、適切な単語の選択、語彙、文法的な正しさや一貫性といったことです。ただ、完璧である必要はありません。

公式採点者向けの採点評価基準を表にまとめたscoring rubricsETSこちらで公開しています

それでは採点方法と基準が分かったところで、対策に移りましょう。

対策

Writing Sectionの内容及び採点に関する情報に基づいて、高得点を得るために何をしなければいけないかをまとめると、次の4つのポイントが重要だと思います。

1.TOEFL iBTはコンピューターで受ける試験で、Writing Sectionの回答はすべてキーボードで入力しますので、英文タイプのスピードがある程度速くないと不効率です。タイプが苦手な人は、練習をしてスピードアップを目指しましょう。

2.主張、議論、反論などといった内容を英語で書く必要があります。つまり、何らかの論点を読んでいる人(TOEFL iBTの採点者)に納得させるような英文を書くということです。たとえば、Question 1では、教授が、どのようにreading passageの主張(議論)に反論しているのかを理路整然と記述する必要があります。Question 2では、自分の意見を述べて、この意見の理由を説明しなければいけません。そこで、必要な対策の1つは、英語の発想に基づいた、論文調の英文(formal essay)を書くことに慣れるということです。この記事では、そういった英文ライティングの基本である、段落の構成を確認します

3.Question 1では、学術的なreading passageを読み講義を聞く必要があるので、語彙力の強化は欠かせません。

4.出来るだけ質の良い英文を書くために、普段から、推敲の努力を重ねるということも重要でしょう。

では、この4つのポイントを1つずつ見ていきましょう。

英文タイプのスピードアップ

自己流でも、比較的速くタイプする人もいますが、きちんとした基礎を把握しておいた方が、最終的にはスピードも効率もアップします。最近は、非常に便利なタイピング練習サイトがありますね。基礎から、きちんと学べる、お勧めサイトはこちらです。

Free Touch Typing Software
Learn touch typing online using TypingClub's free typing courses. It includes 650 typing games, typing tests and videos.
P検-ICTプロフィシエンシー検定協会
P検は、パソコンを初めて触る方から、企業内でパソコンを有効利用されている方まで、パソコンを扱う全ての方を対象としたエンドユーザー向けの検定試験です。

一つ見落としがちなことは、試験会場のパソコンのUSキーボード配置です。自分が普段から使っているキーボードと、必ずしも同じではないかもしれません。たとえば、アポストロフィ()や引用符(”)の位置がわからず、焦ってしまうということもあり得ますので、日米のキー配列の違いを確認しておきましょう。基本的なことができるようになったら、何らかの文章をタイプする練習をしましょう。どの様な英文を使って練習してもよいですが、もし、どの文章を使ったらよいかわからないのなら、実際にTOEFL iBTで読んだり書いたりするような文体・ジャンルの文章を選んでみてください。例えば、 ETS のウエブサイトで提供されているような練習問題に含まれている reading passage などは、大変有効だと思います。下の文章は、そういった reading passage 1つです(Free Practice Test)。

Toward the end of his life, the Chevalier de Seingalt (1725−1798) wrote a long memoir recounting his life and adventures. The Chevalier was a somewhat controversial figure, but since he met many famous people, including kings and writers, his memoir has become a valuable historical source about European society in the eighteenth century. However, some critics have raised doubts about the accuracy of the memoir. They claim that the Chevalier distorted or invented many events in the memoir to make his life seem more exciting and glamorous than it really was.

For example, in his memoir the Chevalier claims that while living in Switzerland, he was very wealthy, and it is known that he spent a great deal of money there on parties and gambling. However, evidence has recently surfaced that the Chevalier borrowed considerable sums of money from a Swiss merchant. Critics thus argue that if the Chevalier had really been very rich, he would not have needed to borrow money.

Critics are also skeptical about the accuracy of the conversations that the Chevalier records in the memoir between himself and the famous writer Voltaire. No one doubts that the Chevalier and Voltaire met and conversed. However, critics complain that the memoir cannot possibly capture these conversations accurately, because it was written many years after the conversations occurred. Critics point out that it is impossible to remember exact phrases from extended conversations held many years earlier.

Critics have also questioned the memoir’s account of the Chevalier’s escape from a notorious prison in Venice, Italy. He claims to have escaped the Venetian prison by using a piece of metal to make a hole in the ceiling and climbing through the roof. Critics claim that while such a daring escape makes for enjoyable reading, it is more likely that the Chevalier’s jailers were bribed to free him. They point out that the Chevalier had a number of politically well-connected friends in Venice who could have offered a bribe.

英語の段落構成に慣れる

英語の基本的な段落構成は次の通りです。段落の最初の部分で、その段落で言いたいポイント(要点)を端的に書き、残りの部分で、このポイントを読者に納得させるための説明、具体例、詳細情報など、ポイントを裏付けるサポートを書きます。(なお、段落の最後に、この段落で述べてきたことをまとめる文を書くのが有効な場合もありますが、絶対に必要ということではありません。)

図式化すると

たとえば、学校に制服がある方がよいのか、無いほうが良いのかという議論について書いているとします。一つの段落で、「制服は学習効果を高める」といった内容を書くとしましょう。

Uniforms can help improve academic achievements. When wearing a school uniform, students can concentrate their attention on their studies, and not on comparing their outfit with the clothes of other students. In addition, uniforms help discipline students and teach them to show respect for the learning environment. Thus, school uniforms can not only diminish distractions but also develop the right attitude for learning.

赤い下線部分が、この段落で言いたいポイント(要点)です。黄色いマーカー下線部分が、ポイントのサポートを書いた文章です。最後に、段落をまとめる文があります。

英語の発想では、言いたいポイントを先に書いて、それをサポートする理由・例などを次に書くということですね。仮に、その逆の順番で書いてしまうと、読んでいる人は、その段落の言いたいポイントを分からないまま最後まで読むということになります。そのような段落の内容は、英語の発想の頭に入って行きにくいのです。ちなみに、書くときのみならず話すときも、まず言いたいポイントをしゃべり、その理由などを次に説明するという順番が英語の基本です。

Yoshi
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Writing Section Question 1及びQuestion 2に特化した文章の書き方(つまり具体的な回答の仕方)については、「TOEFL iBT Writing Section: Question 1得点アップ及び「TOEFL iBT Writing Section: Question 2得点アップ(タイプ1)」で説明します。

語彙力の強化

語彙力を増強するには、TOEFL に特化した語彙対策本は大変有効です。それに加えて、辞書の活用も必要です。では、どんな語彙対策本や辞書がいいのでしょうか?これについては、Speaking Section 対策の記事「TOEFL iBT Speaking Section: スピーキング上達のポイントの中で説明していますので、そちらをご覧ください。

推敲の努力

できる限り良い文章を書く努力をしましょう。一度書いた文、段落、文章、に満足せず、さらに質を高めるべく推敲を重ねて、自分の力ではこれ以上の英語は書けないというところまで、可能な限り努力をしましょう。

ライティングの技術を磨く練習をするときは、自分の頭に入っている英語だけに頼る必要はありません。辞書を使いましょう(辞書の有効活用のヒントについてはこちらをどうぞ。)実際のTOEFL iBTでは、当然のことながら辞書などは使えません。しかし、本番を想定した模擬試験のつもりで練習問題に取り組むとき以外は、辞書を積極的に活用しましょう。

単語のレベルのみならず、イディオム(慣用句・熟語)などもきちんと把握しましょう。また、単語やイディオムそのものだけを見るのではなく用例を読みましょう。いくつかの用例を読んで理解することで、単語・イディオムの使い方がよく分かります。自分の書いた英語が本当に正しい英語なのか、可能な限り辞書を使って追求しましょう。

また、正しいと分かっていても、さらに英語らしい英語にならないか、また、1つの文としては問題はないが、段落全体の文脈を考慮したらさらに優れた書き方があるのではないかなど検討して推敲しましょう。

推敲の一つの方法として、類義語辞典・同義語辞典を活用できます。こういった辞典は英語では「thesaurus」 と呼ばれます。同様の意味を持つ別の単語を見つけるときに便利です。例えば、次の文に似た文をいくつか書きたいとき、「reject」のように「反論する」という意味を持つ単語を、複数必要とするかもしれませんね。

The professor rejects the claim that主語+述語.

このようなときには、「reject」をthesaurusで調べると類義語がわかります。例えば、「contradict」「negate」「refute」「dispute」「challenge」 などが見つかります。そうすると、

The professor negates the claim that主語+述語.

The professor challenges the claim that主語+述語.

というように、異なった動詞を使った文が書けます。

なお、辞書だけに頼る必要もありません。ライティングの練習をしているときはインターネット検索も活用しましょう。自分が書いた英文に含めたフレーズが英語として実際に使われるフレーズなのかを、ネット検索で検証をするということも大変有益です。例えば、「It takes time and effort to improve your writing skill」という文を書いたとして、この文に問題はないのかを検証するために、仮にeffort to improve your writing skill”を検索してみます。すると、ヒット数は数えるほどしかありません。この結果は、英語としてはこのフレーズは不自然であるということを示していると考えられます。何が問題なのかを探るために、試しに2つ目の引用符を削除して再度検索しますと、「skills」というように複数形を使った部分的ヒットが多数見られます。この検証で分かることは、こういった場合は複数形の「skills」を使うべきだということです。これは単純な例であり、ネット検索活用法のほんの一部ですが、ネット検索がいかに有益かを感じてもらえたでしょうか

いずれにせよ、辞書、検索、その他、何でも活用して、推敲努力を重ねましょう。こういった努力により英語を書く技術が向上します。そうして身に着けたライティング技術は実際のTOEFL iBTで必ず得点アップにつながります。

単語数について

レスポンスにふさわしい長さのめやすを念頭に置くことは、重要ですが、極度のこだわりは不要。例えば「あと3語たらない」などと、過度に数にこだわる必要はないでしょう。CIEEの情報ではETSの採点者にはワード数は表示されず、あくまでも書かれたエッセイの内容を採点対象とする、とのことです。ちなみに、公式採点者向けの具体的な評価基準(TOEFL iBT Writing Task Scoring Rubrics)でも単語数には触れられていませんね。内容が伴わないのに無駄な単語を入れて語数だけ増やしても意味がありません。内容が厚くなり、論の展開が充実すれば、自然と語数は増えます。やはり、文章の内容が最も重要ですね。

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